空気混合泥水掘削はエアーレーテッド工法とも呼ばれる、泥水と空気(エア)を混合させた泥水を使用し見かけ上の泥水比重を小さくし、逸泥が発生しないようにして掘削する工法のことで、エア掘削と同様、逸泥対策を行わなくても良いという利点があります。
空気混合泥水掘削の場合は、泥水を送り込むポンプとコンプレッサーの双方が必要になりますが、コンプレッサーの能力はエア掘削の1/3程度で済むのでコンプレッサーの小型化を図ることができます。
空気混合泥水掘削は比較的低コストで掘削を行なうことができ、エア掘削ほどドリルパイプやケーシングの摩耗はありません。
ただし泥水中に酸素が供給されるためドリルストリングスの腐食が進みやすいということが欠点であり、早期の交換を余儀なくされることがあります。
しかし、腐食を抑えるためのPHコントロール等の最新技術を用いることで上記のような磨耗・腐食を最小限に抑えることができるようになりました。
地熱井の掘削にあたっては、今後空気泥水混合掘削は主流の掘削方法になると言われています。
<参考文献:地熱エネルギーNo.105>