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特殊掘削技術

水平掘削とは

水平掘削とは、主に石油井を掘る際に用いられる掘削技術で、長い油層の区間に沿って掘削を進め、一つの坑井あたりの生産性を向上させる事を目的としています。

掘削方法としては、まず坑井を垂直に掘り進め、その後坑井を徐々に曲げていき、最終的に水平になるまで傾斜させます。

1929年に米国で開発され、本格的には1980年頃から活発に行なわれるようになりました。

掘削技術的には前述の傾斜掘削と同様、ダウンホールモーターやMWDなどの機器を用いて傾斜角度や位置を計測・コントロールしながら掘り進めていきます。

このように水平掘削は非常に高度な技術が必要となりますが、一つの坑井での生産性を大幅に向上させることができるので、海洋掘削ではよく用いられている掘削技術です。

さらに近年では掘削技術も大幅に進歩し、地表から水平方向に遠方(数km以上)の目的層を掘ることも可能となりました。

これは大偏距掘削と呼ばれる掘削方法であり、既存の坑井基地や海上掘削リグを活用して遠方の石油層から石油を入手することを目的としています。

なお、石油掘削以外にも、例えばケーブル等を通すために山に穴を空けて通す、といった事にもこの水平掘削技術が用いられています。

<参考文献:石油開発時報No.149、社団法人石油学会PETROTECH 2005年12月号>

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